忘れられないお客様の話
初の配属先のお店の雰囲気
こんにちは。nanaです。
化粧品会社に入社して一年目に、都心からほんの少しだけ離れた店舗に配属されました。年配のおばあちゃんが、新聞の折り込み広告に買いたいものを書いて、「あのね、今日はね、この化粧品が欲しいの^^」などと、お買い物リストを渡してくれたり、通りすがりに「おはよう〜元気?今日は野菜を買いにきたから、特に化粧品は買えないけど。。週末またくるね!」など話かけてくれるお客様も多く、ゆったりとした雰囲気のお店でした。
出会った悲しげな表情のお客様。何があった?
あるとき、お声かけした50代くらいの主婦のお客様は、「悪いんだけど、全部お化粧してくれるかしら?」といって、ご自身のコスメポーチを出されました。
パウダーファンデーション、リップ、マスカラ、チーク。。中には、勤めていたブランドの化粧品がたくさん入っていて、その時は、通常通りで接客してメイクをさせていただきました。
その後も何回か接客させていただき、先輩に「あのお客様、よくいらっしゃりますね^^近くにお住まいらしいんですよ」と話したら先輩が、「あのかたね、最初にうちのお店の来た時もメイクをご希望だったけど、すごく沈んだ表情だったんだよ」というお話を聞きました。
お客様の悲しそうな表情の理由
先輩にその話を聞いたとき、あんなにいつもニコニコしている方が悲しそうなお顔をされていたことが信じられませんでした。
でも先輩によると、その方にはお子さんが何人かいらっしゃったけど、そのうちのお一人が亡くなり、とても悲しい気持ちの時に来店されたようです。どう立ち直っていいのかご本人もわからなかったのかと思います。
メイクをしてからのお客様
先輩がメイクをした時に、ぱあっと明るい表情でお帰りになられたということです。メイクには、気持ちを晴れやかにしたり、自信を持たせてくれる、そんな不思議な力があるんですよね。
制服を着たら気持ちが引き締まる、ヘアスタイルを変えたら新鮮な気持ちになれる。。それと似ているような気がします。
私は、そのあとも何回かお客様とお話する機会がありました。
私の話も聞いてくださり、お子さんが海外に行っていたこと、今度結婚すること、毎日お仕事を頑張っていること。。自慢のお子さんのお話を聞かせていただき今でも覚えています。
お客様から頂いた言葉で、今でも思い出すこと。
ある時、夕方の混雑している時間帯でした。
レジに立ちながら、お並びのお客様に「もう少々お待ち下さいませ」という内容のご案内をした時に、その方がいらっしゃり、目が合いました。
その時、私に対して頷いてくれたんです。
もう少しお待ち下さい。。のアナウンスに対してもですが、力強いうなずきでした。なんだか私の仕事ぶりに対して「頑張れ。。!」といってくれているようでした。
またある時は、新人の私に対して「あなたは人の上に立つ人」そういってくださりました。
残念ながらチーフにはなりませんでしたが、後には何人もの後輩教育に携わったり、充実したコスメ販売の経験を積んでいくことになりました。
今はどうしているでしょうか。。その方に会いたいなあと思います(*´-`)
ちなみにそのかた、以前は秘書のお仕事をされているようです。そのことが気にかかったことの一部ということも少しあり、10年以上あとですが秘書のお仕事も経験をすることもなりました。そのときのことも、いずれ書きたいと思います^^
今回は懐かしい思い出を記事として執筆しましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました(o’ω’o)
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